笛のおっちゃんのブログ

落書き帳に近い面もありますが、半世紀にわたり一応我家のメシのタネになっている様々な笛の話、下手っぴなデジカメ写真などなどをランダムにアップしています。

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笛を吹く少年

 ご覧になれば分かる通り、電車の中吊り広告で、オルセー美術館展の案内、教科書にも載っていた有名な「笛を吹く少年」の絵である。
140717-マネ-01



 この絵の作者が、マネだったかモネだったか、いつも分からなくなってしまうが、ここにはちゃんとマネと書いてあるから間違い無い。
 何故中釣りを撮ったかと云うと、これを見ていて、ふと、「これはなんの音を吹いているところだろう」と思ってしまったからだ。
 右手の中指だけが上がっていて、他の指は押さえているのがはっきり分かるが、もし一番一般的なD管の笛だとしての話だが、これはDの音階には無いFの音を出そうとしているのでは、と思われる。
140717-マネ-02



 楽器の設計がどんな風に成っているのかは分からないが、このままの指ではF#とFの中間くらいの音に成り、この指でFの音を出そうと思うと、邦楽的に云うとかなりメる必要がある。
 メると云うのは、いわゆるメリハリのメリの事で、歌口の角度を手前に向けて、息を多少弱めるなどしてずり下げて吹く、と云う事だ。
 ワンキーのトラベルソなどでもこれと同じようなフィンガリングに成るはずである。
 そんな事とは全く関係なく、たまたまこんなポーズに成っただけ、と云う事も充分考えられる。 しかし、モデルの少年は近衛軍鼓笛隊員だそうだから、それほどいい加減な持ち方をしていたとは思えない。 なので、笛吹き的に考えると、こんな事に成る、と云う話。
 それにしても腰に下げているケースは中々立派なもので、近衛の軍楽隊と云う事も考えれば、おそらくは持っている笛もそこそこ上等な楽器だったのではないか、などとも想像出来る。
 あと、このケースに入る、と云う事は、この笛には全くキーと云うものが付いていなかった、と云う事も分かる。
 つまり六孔でティンホイッスルやインドのバンスリ、日本のドレミ調の篠笛などと同じ、もしくはかなり近い構造だったのだろう。(この絵からはよく分からないが右手の小指で操作するキーが付いているのかも知れない、だとするとワンキーのトラベルソと同じ構造に成る)

 絵のことはさっぱり分からないが、この絵にはジャポニズムと云うのか、浮世絵の影響が現れているらしい。

カメラは Sony Xperia GX(SO-04D) を使用

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p.s.

 こう云う笛の基本的なキーは普通Dなのだが、それにしてはちょっと長いようにも見える。 この少年の体格が分からないので、はっきりとは分からないが、もう少し低いC管くらいかも知れない。
 金管楽器が入る軍楽隊だとフラット系のキー(B♭、E♭、etc)が考えられるが、笛と太鼓だけの文字通りの鼓笛隊だとすれば、DやCも充分にあり得るわけだ。


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  1. 2014/07/21(月) 11:06:58|
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クラヴィコード

先日、目白のギタルラ社と云う古楽器店を訪れた時、いつもはリコーダーやホイッスルを目当てに行くのだが、たまたま目に入ったのが、これだ。

写真の上にすこし見えているのは、チェンバロ、と云うかスピネットだが、これは明らかに違う。
思わず、店の人に「ひょっとして、これってクラヴィコードっすか?」と聞いたら、そうだとの事。
 クラヴィコードと云う楽器の存在を知ったのは、おそらく50年も前だし、FM放送だったか、その音色を聞いてからも随分と経つが、実物にお目に掛かったのは初めてのような気がする。

クラビコード-1

 鍵盤を押すと、横に並んでいるドライバーの先みたいな金属片(タンジェントと云うらしい)が上がって弦を叩くように成っている。
 写真で見てタンジェントの左側はフェルトでミュートされているのが分かるが、振動するのはその右側の部分だけだ。

クラビコード-2

 そのタンジェントが弦に触れている間、弦が振動して、離れると音は止まる。
 ピアノやチェンバロと違うのは、鍵盤とタンジェントが直結している点だ。 つまり鍵盤を押している間、指の力が弦に掛かっているから、なんと鍵盤楽器なのにビブラートが掛けられる。 メロディーの声部だけビブラートを掛ける、と云うようなワザが使えるわけだ。
 弱点は、と云えば、構造上音が非常に小さい点で、普通のホールでの演奏は無理だろうし、他の楽器との合奏も難しい。 逆に言えば人に迷惑を掛けることなく練習出来たり楽しんだりできる。 

クラビコード-3

 これはチューニングピンの部分のアップ。 音名が書いてある紙は便宜上付けてあるのだろう。
 このクラビコードがオルガンの練習に使われていたと云うのは不思議な気がするが、鍵盤を押している間、音が鳴っていると云う共通点を考えるとうなずける。 昔は電動の鞴(ふいご)などは無く、人力で送風していたことを考えると、オルガンを演奏するのは、そう簡単なことではなかったらしい。

クラビコード-4

 以前、スタジオでも時々使われていたクラビネットと云う電気楽器が有ったが、これはこのクラヴィコードのような発音装置を電気的に増幅したものだった。 もっとも、こちらは本家のクラヴィコードの繊細さとは似ても似つかない、騒々しい楽器だったが。
 クラヴィネットもシンセの登場と伴に、スタジオからは姿を消してしまった。

ところでこの楽器、なんとこの会社の製品、つまり国産品と云う事だ。

カメラは IXY DIGITAL 10 を使用

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テーマ:楽器の話 - ジャンル:音楽

  1. 2010/05/23(日) 12:22:03|
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弦の編成

スタジオの弦セクションの編成は、普通のオーケストラに比べるとかなり小さく、約半分くらいだろうか。
 よく86442等と云っているが、これはバイオリンからコントラバスまでの人数を表している。 オケの場合はプルト(譜面台)で数えるので、同じ86442でも、この倍の人数に成るのだが、それでも決して大きい編成とは云えない。

 スタジオの弦がオケに比べて少ないのにはいくつかの理由が考えられる。
  1. まずはスタジオのキャパの問題。 NHKの509やアバコの301は別として、人数には限度が有る。
  2. オーケストラの弦楽器が多い理由のひとつは、管楽器の音量に対抗するため、と云うのが有るが、スタジオの場合は衝立やブースが有ったり、ミキシングである程度バランスを取る事が出来るし、少ない人数の弦を大勢居るように録る事が可能。
  3. 意外と多いかも知れない理由は、予算の関係と云う事もあるだろう。

 スタジオの弦の編成は、劇伴では64221か86442が標準、演歌系だと4422か6422が普通だ。 演歌系、と云うのは、なんと云うか、演歌らしい演歌の事で、いわゆるポップス演歌の場合は、劇伴と同じような編成に成る事が多い。
 演歌のほうが編成が小さいのは、あまり立派な音がしてしまうと、演歌らしさが無くなってしまうからではないか、とも考えられるが、定かではない。

 いずれにしても、これらは標準的な編成で、4402(ビオラ抜き)、2222(いわゆるダブカル)など、例外には事欠かない。
 4402などのビオラ抜きと云うケースは時々あって、4404と云うビオラの変わりにチェロを4人にして、それを二部に分ける、と云うような事もある。 この場合は、おそらくは分厚く力強いサウンドを狙ったものだと思われる。
Victor 301 昔は、ビオラの譜面をアルト記号で書くのが苦手で、と云うような理由でビオラを抜く、と思われるような作曲家さんも居られたようだ。
 
 写真の編成は22200とでも云うか、要するに6人のバイオリンを三部に分けただけと云う、ちょっと珍しい編成だ。
 民謡や音頭などに弦を入れる場合に、こう云うバイオリンのみ、と云う事が時々ある。

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テーマ:スタジオ業界 - ジャンル:写真

  1. 2010/03/16(火) 23:37:37|
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録音@箝口令

 10日ばかり前になるが、西○△○のとあるスタジオに行った。
 フルート、ピッコロの他にパンパイプを持ってきてほしい、と云うオーダーだったが、パンパイプの場合は、譜面によっては無理な場合も有って、他の楽器を使う事も考えられるので、ケーナ、リコーダー、ホイッスルなども持ってスタジオに入った。
 アレンジャーは○△○さんと聞いていたので、もしかすると・・・、と云う予感は有ったのだが、やはりそうだった。 つまり、先日、同じ場所でやった仕事の続きで、作曲は○△さん、オーケストレーションは○△○さんと云うパターンだ。

楽器の編成は
弦[64221]、フルート(ピッコロ、パンパイプ)、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ハープ、トランペット(1)、トロンボーン(1)、チューバ(1)、ホルン(4)、と云うところで、メンバーは若干入れ替わっていたが、楽器の編成も、その時とほぼ同じだった。

 今回も、テンポが180と云う速さのなか、16分音符で動き回るとか、リズム的にも結構細かく且つ厳しいフレーズ続出の曲も有って、各パートとも中々大変なようだった。

 パンパイプの曲は1曲だけで、音型はわりとやりやすいパターンだったが、1箇所、分けて録らなければいけない部分が有ったので、最初から別録りにしてもらった。
 別録りにしたい部分と云うのは、Eマイナーの曲でD#の音が出てくるところで、とりあえずはEの音をメリ下げて吹いて、後で差し替えようと思っていたのだが、問題の部分はそのままOKに成ってしまった。 ちょうど弱くなっても良い、と云うか、弱めのほうがいいような箇所だったのが幸したようだ。
 そのわりに時間が掛かったのは、フレージングの問題などで、何度か取り直したためだ。 パンパイプの場合は、息の消費量が多いので、ブレスの箇所が普通より多くなるので、フレージングが難しい事も有ったりするわけだ。

 曲数は、3時間拘束で5曲(だったかな?)なので、多くはないのだが、1曲毎にプレイバックして確認、さらに差し替えて確認、など、丁寧に録っていたので、思ったよりは長く掛かったが、それでも拘束時間を30分ばかり残して終わった。

 ちなみに、今回も、この仕事に関しては、諸般の事情で、場所、時間、人名など、諸々の固有名詞は一切明らかに出来ない事に成っているために、「△」や「「○」ばかりで見苦しい点はご容赦のほどを。

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テーマ:スタジオ日記 - ジャンル:音楽

  1. 2010/02/27(土) 10:36:53|
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十面埋伏

 2、3日前だが、松本清張原作のなんとかいうドラマを見ていたら、なにやら聞き覚えの有るメロディーが・・・。
 非常に特徴のあるメロディーなのだが、とっさに思い出せなくて、しばらく時間が掛かってしまった。 なんとそれは数年前にヒットした、中国映画と云うよりは香港映画「Lovers」の音楽である事に気が付いた。
 作曲家が意識的に、あるいは無意識のうちに既成の音楽とそっくりのものを書いてしまう事はママ有るが、これはそう云うケースではなく、音源そのものが「Lovers」である。

 松本清張のドラマに、何故「Lovers」なのか、一瞬混乱したが、どうやらこれは選曲であろう、と云う事に思い至った。
 
 チャン・イー・モウ監督、チャン・ツィー・イー主演のこの映画の音楽は、梅林茂さんだった。 実はわたしもケーナ、低音オカリナなどで参加していて、だから云うのではないが、音楽もすばらしく、最近の日本映画では有り得ないくらい、念入りに書かれて、丁寧に録っていて、手間と時間、それにお金もかなり掛けていると思われた。
 そんな事もあって、このメロディーもよく覚えていたのだが、もしそうでなかったら、なんとなく聞き逃してしまっただろう。
 
 テレビドラマの中には音楽を選曲に依存しているものが結構有ると云う事は知っていたが、こんな感じで、メインテーマをそのまま流用している、と云う事実には、いささか驚いた。
 たしかにサントラは発売されているので、なにがしかの使用料のようなものを払えば、違法には成らないとは思うが、それにしても、である。
 そのメインテーマ以外の劇伴部分には、「Lovers」とは関係無いものを使っているようだった。 多分ほかのサントラか、フリーで提供されている音源を使っていたのだろう。
 いずれにしても、全く関係の無いところから持ってきた音楽で代用して間に合わせてしまうとは、劇伴も随分舐められたものではある。

ちなみに、タイトルの「十面埋伏」とは「Lovers」の中国語表題で、英語では「Flying Dagger」と云うようだ。 dagger とは、あのアキバ事件の男が持っていた凶器がダッガーと云われていたが、要するに短剣のことだ。

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テーマ:テレビドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

  1. 2010/01/31(日) 10:31:53|
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約半世紀に渡り、スタジオミュージシャンをやっています

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