笛のおっちゃんのブログ

落書き帳に近い面もありますが、半世紀以上にわたり一応我家のメシのタネになってきた様々な笛の話、下手っぴなデジカメ写真などなどをランダムにアップしています。

Петрушка

 先日、夜も結構遅く、何気なくテレビのチャンネルを回していたら、と云っても、今どきチャンネルを手で回して操作するわけではないが、なにやらバレーをやっているのに行き当たった。 こう云うのは当然ながら教育テレビだ。
 白鳥の湖、やジゼル、コッペリア、etcと云う、昔、オケに居たころにやった事がある題目ではなくて、音楽はもっと新しい感じで、ステージの様子にも全く見覚えが無い。
 と、しばらく見ていたら、いきなり聞き覚えのある音楽に成って、それはなんとファリャの三角帽子であった。
 何度も演奏したり聞いたりしていたし、原作の極一部だが、スペイン語のテキストに接したような記憶有る。 三角帽子がバレー音楽である事は認識していたが、実際にバレーを見たことは無かった。

 で、その途中から見始めた三角帽子だが、オケの演奏は如何にもボックスのオケと云う感じで、結構ずれたりする部分も有ったので、日本のオケかな、などと思ったりして、それはそれで面白かった。
 ステージはテレビの画面ではあるが、衣裳、背景、大道具などが、実に色が鮮やかで綺麗なので引きつけられてしまった。
 見始めたのが途中から、それもかなり後半だったのだが、やがて三角帽子は終わった。字幕がぞろぞろ出てきて、はじめて、パリ・オペラ座の公演である事が分かった。
 字幕を見ながら「バレエ・リュス」ってなんだろう、とか考えている内に、次の演目が始まって、なんとそれは「ペトルーシュカ」だった。
 三角帽子同様、このペトルーシュカも、不覚にして今までバレーのステージがどういう状態に成っているのか、全く目にした記憶が無い。 演奏は同じくパリオペラ座で、オケは勿論オペラ座の管弦楽団と云う事なので、日付は変わりかけていたが、引き続きこれも見る事にした。
 
 普通、チャイコフスキーの三大バレーをはじめとするいわゆるクラシックバレーの場合は、まず曲を作って、それに振り付ける、と云うのが普通だと思われる。 それと、クラシックバレーの場合、ダンサーの動きが音楽ときっちりと合致していると云う事はあまりなくて、どちらかと云えばBGM的な劇伴と云う場合が多い。 このペトルーシュカを見て感じたのは、このバレーの成り立ちは知らないのだが、この場合は決して先に曲を作って、それに振り付けると云うようなものでは有り得ないと云う事だ。

 ディアギレフとストラビンスキーがどんな話し合いをしてペトルーシュカや春の祭典を作ったのかは知らないし、このパリオペラ座の公演がどの程度当時のスタイルを受け継いでいるのかも分からない。
 だから想像でしかないが、バレー側と音楽側との綿密な打ち合わせ、話し合いが有って、と云うか振り付けと曲作りが同時進行的に作られたのではないか、と云う事だ。
 それほどにステージの動きと音楽がぴったりと合っていた、と云うか、音楽だけを演奏しているときは、複雑な変拍子や不規則なリズム、頻繁な転調、複数の調が同時進行するような音型に、随分と苦労したものだが、こうして映像を見て、はじめてその複雑、不規則な音楽の持っている意味が分かった、と云うことだろうか。

 などなど、クラシックの世界から遠ざかって何十年になる者がぐだぐだ云っても仕方が無いのだが、もしこれが劇伴だとすれば、これはもう究極のフィルムスコアリングではないだろうか、などと云う気がした。 フィルムスコアリングの場合は映像を見ながら曲を作るわけだから、映像が主、音楽が従と云う関係だが、こちらのほうはダンスと音楽の極めて対等なコラボ、と云う気がする。 もちろん、ストラビンスキーの強烈さ、強力さを考えれば、音楽のウエイトの方がずっと大きいのかも知れないが。

 ペトルーシュカの場合、人形の話なので、そう云うぎこちないような動きが強調されていたのと、テレビの小さな画面で見ていたせいもあるのだが、これはある意味アニメに近いものがあるのでは、と云うような気もした。
 スケールは全く違うが、アニメの製作にも、こう云う精神で手間と暇と労力を使えば、世界に輸出されている日本のアニメも、もっともっと素晴らしいものに成るのではないだろうか・・・などと云うところまで重いが至った。

 多分、字幕にも出ていたのだろうが、NHKのサイトを見たら、三角帽子の美術は、なんとパブロ・ピカソと成っていたので驚いた。 1917年の初演の時は、たしかにピカソが衣裳、美術を担当したのだそうだが、当時の諸々がそのまま残っているとは考えにくい。 デザインが受け継がれていると云う事だろうか。
 と云う事は、初演の時と、そんなには変わらない舞台を見ていたのかも知れない。
 知ってしまってから云うのもなにだが、衣裳、背景、大道具など、たしかになるほど~と思わせるようなものは有ったようではある。
 しかしながら、1917年と云えば大正6年だが、すでにこんなものが出来ていたと云うのも驚きだ。

 関係ない話だが、「ペトルーシュカ」と云うのはピーターやペーター、ペドロ、ペテロなどに相当するロシア語のピョートルの愛称なのだそうだ。 まあたしかに、云われてみればそうなのだが。
 それから、前述の「バレエ・リュス」も、カタカナで見るとピンと来なかったが、「Ballets Russes」つまりロシアバレー、ロシアバレー団の事だ。

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テーマ:音楽的ひとりごと - ジャンル:音楽

  1. 2010/02/25(木) 10:35:55|
  2. ラジオ、テレビ
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TBS ラジオ

 車でラジオを聞いていたら、たしか松島トモ子さんだったと思うが、童謡「赤い靴」の話をしていた。 歌の成り立ち、バックグラウンドの話で、あるお母さんが実際に居て、生活苦から三歳になる女の子を外国人の養女にしなければならなく成った、と云う話を聞いて、野口雨情があの歌詞を書いた、とか、実際はその女の子は外国に行ってはいなかった、とか、麻布十番にその女の子の像が建てられている、等々の話が語られていた。

 で、当然ながらその「赤い靴」のCDが掛かったのだが、それがなんと自分が参加したアルバムのものだった。 NHKなどでも活躍しておられた大和田りつこさんの歌で、アレンジャーさんは何人かで担当しておいられたと思ったが、その赤い靴に関しては、朝川朋之さんのアレンジだった。
 バックの編成は朝川さんのハープとフルートだけ、と云うユニークなものだった事もあって、よく覚えていたのだが、調べてみたら1991年の録音だった。 20年近く経ってから車の中で聞くとは思わなかった。

 楽器も、あの頃は今のオールドヘインズではなくて、パウエルのリングキーだったはずだ。

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テーマ:楽器の話 - ジャンル:音楽

  1. 2009/12/19(土) 20:00:00|
  2. ラジオ、テレビ
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名曲アルバム

 従兄から、NHKのテレビで「ケーナ・旭 孝」のテロップが流れた、と云う内容のメールが来た。
 大昔のレコードが掛かったり、古~い再放送が流れたりする事が、たまに有るので、そんなところかと思ったが、昨年の秋に収録した「名曲アルバム」ではないか、と云うのに気が付いた。
 そう云えば2、3ヶ月前に、NHKの担当の方から「放映日が決まりました」と云う意味のメールが来ていたのも思い出した。

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コンドルは飛んでゆく

9月 6日(日)総合5:45~
9月 7日(月)HV11:15~
9月 9日(水)教育14:55~
9月11日(金)HV16:55~
9月12日(土)教育5:20~
9月19日(土)HV6:55~
9月29日(火)教育14:55~

太陽の乙女たち

9月 8日(火)HV11:55~
9月10日(木)教育14:55~
9月12日(土)HV6:55~
9月19日(土)教育5:20~
9月22日(火)教育14:55~
9月27日(日)総合5:45~

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 との事だが、半分以上はもう過ぎている。
 もっとも、多分この番組はこれからも随時流されると思われる。
 
 ★ 収録のときの模様はこちら

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テーマ:TV番組 - ジャンル:テレビ・ラジオ

  1. 2009/09/14(月) 10:26:27|
  2. ラジオ、テレビ
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柳生一族の陰謀

9月28日テレビ朝日系列放映の「柳生一族の陰謀」を見た。
 大島ミチルさんの音楽に参加している、と云う事もあるのだが、ちょっと調べたら、この作品は映画やテレビなどで何度も取り上げられているようだ。
 以前の映画版テレビ版の資料を見ると、音楽がともに津島利章さんと成っている。 よく覚えてはいないが、あの頃の津島さんの仕事はほとんどやっていたので、おそらくこちらの方にも参加していたのでは、と思われる。 もしそうだとすれば、三作ともに参加していたと云う事になる。

 ドラマでは歌舞伎の元祖として知られている出雲の阿国が重要な役所で出ている。歴史にとんと弱いのでなんとも云えないが、柳生十兵衛と出雲の阿国の間にコンタクトが合ったのだろうか? 会う可能性が無いとは云えないにしても、阿国はちょっと若すぎるのではないだろうか。
 上川隆也扮する十兵衛が家光の首を上げた上に、父である柳生宗規(松方弘樹)の手首を切り落としてしまったとか、烏丸少将とか云う、公家のくせにやたらと剣術の強いヤツが居たり、etc、よく分からない話は結構有るのだが、史実がどうとか云う事を全く考えなければ、ドラマとしてはまあまあ面白く仕上がっていたのでは、と思った。
 ただ、あれだけの費用と手間をかけているのだったら、と考えると、以前の映画版、テレビ版の豪華俳優陣に比べても、キャスティングには不満が残った。
 
 大島さんの音楽は、戦闘シーンなども迫力充分でよくドラマを盛り立てていたのではと思われる。
 また、佐野史郎扮する少将が出てくるシーンに流れる低音のクラリネットは、ちょっと怪しげなキャラクタと風貌にぴったりなのがおかしかった。
 笛のパートとしては、篠笛もフルートも、いい場面で効果的に使われていたようだった。 また、阿国が踊る場面などで流れている笛は、邦楽の専門家の演奏と思われるが、画面を見ると、妙に音と指が一致していたので、恐らくは演技指導に専門家が付いていたのではと思われる。

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テーマ:テレビドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

  1. 2008/09/29(月) 20:00:00|
  2. ラジオ、テレビ
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北の零年

 テレビ朝日で「北の零年」をみた。

 この映画、音楽は大島ミチルさん、オケ録りは、モスクワで行われたはずだが、その後で、わたしと梯さんが、こちらでダビングで参加した。 二ノ橋だったか三ノ橋だったかから、少し入った辺りの、小さなスタジオの物置みたいなブースでダビングしたのだが、オケの音に混じって、ロシア人の指揮者の声なんかも入っていて、面白かった。

 東京フォーラムで催された、試写会のイベントでも参加したりしているので、なんとなくつながりを感じる映画ではあった。

 番組は、二時間半あまりだったけれど、コマーシャルの部分がかなり有るので、正味は2時間弱になるかも知れない。

 話が急に飛んだ感じになって、ちょっととまどうところも有った。 観客の想像力にうったえる様な設定だったのかもしれない。 あるいは、劇場版の映画が、どのくらいの長さだったのか、定かではないのだが、もしかすると、カットされた部分が有ったのかも知れない。

 肝心(?)の笛の音は、吉永小百合さんと渡辺謙さんの、夫婦の愛情を表現する、みたいなシーンで流れるようになっていて、中々美味しいところで使われていた。

 たしか、最初はローホイッスルを試したのだが、息のノイズが入り過ぎるので、結局はテナーリコーダーに落ち着いたのだった。 

 シンプルなメロディーだが、アカペラに近い部分から、オケをバックに流れる部分などもあるのだが、テナーリコーダーを、こんな風に使う、と云うのは、今までに例が無かったのでは、と思う。 この辺りの選択も、さすが大島さん、と云う感じがする。

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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

  1. 2006/12/24(日) 20:00:00|
  2. ラジオ、テレビ
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約半世紀に渡り、スタジオミュージシャンをやっています

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