笛のおっちゃんのブログ

落書き帳に近い面もありますが、半世紀にわたり一応我家のメシのタネになっている様々な笛の話、下手っぴなデジカメ写真などなどをランダムにアップしています。

パンパイプ音域拡張作戦 2013/10/02

 8月に軽井沢で始めたチクワパンパイプの音域拡張作戦、つまり今までは最低音がGまでだったものを4度下のCまでに広げよう、と云うわけだ。
 このCと云うのはピアノの真ん中のC、いわゆる「中央ハ」と云うやつで、真ん中のCと云うとあまり低いという感じがしないかも知れないが、笛の音域としては結構低いほうに成る。 フルートの最低音と同じ音だ。
 太さ、長さで大体の見当を付けて、竹を選び、ほぼ音の割り当てる、と云うところまでは出来ていたのだが、ほぼ一か月間そのまま放置していた。
131001-軽井沢_pp-01

 実際に音を出せるようにするには、管の片方を塞いで、ピッチに合わせた長さに切ってやる必要があるが、実際には切るのは後にする事にしている。 短く切りすぎてしまう恐れが有るので、栓をしてピッチを確認してから切ったほうが安全だからだ。
 その前に棒やすりなどの工具を使って、管の内部を綺麗にしておかないといけない。
 最初の頃は竹の節の部分が底に成るようにしていたが、これだと調律の際に、切りすぎてしまったら終りなので、最近では底を詰めるのはエポキシの充填剤を使っている。 これだと固まるまでに微調整が可能なので非常に助かる。 このエポキシ系充填剤は、パンパイプのみでなく、篠笛やケーナなど笛作りには欠かせない。
 まだ管を切りそろえていないので、長さがまちまちだが、この段階では一応音階には成っている。
131001-軽井沢_pp-2

 エポキシを詰める前に、どちらを吹き口にするかを決める必要がある。 これは意外なのだが、同じ管でも吹く側によって鳴り方が違う事が有り、不思議な事にピッチもかなり違う事が有る。
 組んだ段階での収まり具合は上が細く成っていたほうが良いのだが、管によって太い方から吹いた方がよく鳴るものも有るので、どちらを上にするかはその管によって決める事にしている。
 
 吹き口が決まったら、面取りなどもしなければいけない。 これをやっておかないと演奏する場合に唇を傷つけることにも成りかねないからだ。
 
 写真は現在使っているチクワパンパイプと、左側に並べているのは今回作った管だ。 今まではGまでだったのを、F#から下のCまで、半音階で7本、本来だと低くなるにつれて、もっと太くしなければいけないのだが、なるべく嵩張らないようにするために、太さを抑えている。 細目の管で低い音を出すのは当然ながら難しい。 そのために鳴りやすい管をそろえるのにちょっと苦労したが、なんとか使えるものが揃った。
 
131002-軽井沢_pp-01

 これはチクワパンパイプと切りそろえた管。 実際にはこの上にも五本有るのだが滅多に使わないので組み込んではいない。
 ここに写っていない分も含めえて、全てで49本、4オクターブに成る。 真ん中あたりの25本、2オクターブ分で竹チクワの竹を使っている。
 この4オクターブを一度に使う事はあまり無いかも知れないが、この4オクターブを一度に組み込むとちょっとした壮観かも知れない。
 
 

テーマ:楽器の話 - ジャンル:音楽

  1. 2013/10/02(水) 23:59:59|
  2. 笛作り
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6

臨時笛工房@軽井沢 パンパイプ編   2013/08/09

臨時笛工房・パンパイプ編
 今回はパンパイプ編だが、これは知る人ぞ知るチクワ・パンパイプである。
 とは云っても組み上がっている楽器、これで3オクターブに成るのだが、後から追加した上のオクターブは竹チクワの竹ではない。 太さと云うか細さの関係で、チクワの竹では太すぎてちょっと無理だからだ。
 同じく下のほうの数音は長さが足りないので、チクワの竹を繋いだものを使っている。
130809-笛工房-03a

 そもそもチクワパンパイプの最初はさださんのツアーで「北の国から」のあの「五朗のテーマ」が吹ければ良かったので、DからDの1オクターブで足りていた。 それがメインテーマも吹くように成り、サビのところで上のGまで出てくるし、コーダでは下のGも使いたいのでGからGの2オクターブに拡張したのであった。
 ここまではなんとか竹チクワの竹で間に合っていたのだが、それ以上、それ以下は別の材料を使わないとどうにも成らない。
 写真のパンパイプで最低音はト音記号の第2線のGで最高音は加線4本のGの更にオクターブ上のGである。
 ちなみにこのパンパイプは置き方が裏向きで、実際に演奏する時は右側の方が短く、つまり高い音になる。
130809-笛工房-02

 上はこれ以上高い音を使うことはほとんど無いが、下の方は時々「もっと低い音は?」と云う要望があるので、さらに5度下のCまで広げようと思って材料を選んでみた。 Cと云ってもピアノの中央ハなのだが、笛としては結構低い感じに成る。
 ここにバラで並んでいるのは竹チクワの竹ではなくて、昨年1月に九州に行ったときに採ってきたものだ。
 長さと太さはちょうど良い感じだと思っても、実際に吹いてみるとかなり個体差が有る。
 鳴らないと思っても同じ管を反対側から吹くと結構よく鳴るやつも有るので、選定は慎重にやる必要が有る。
 今回は結局タイムアウトに成ってしまい、材料をある程度まで選ぶところまでしか出来なかった。
130809-笛工房-01

カメラは IXY DIGITAL 10 を使用

please↓click

ブログランキングをよろしく!

テーマ:楽器の話 - ジャンル:音楽

  1. 2013/08/11(日) 01:39:13|
  2. 笛作り
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6

臨時笛工房@軽井沢

 仮設笛工房開設中、なんと云っても削りかすや埃に気兼ねなく作業出来るのが良い。 日中でも戸外で汗をかかずに作業が出来るのも助かる。
130804-軽井沢-01

 今回はふと思いついて、かなり細身の竹でソプラニーノ相当の高音用篠笛を作ってみる事にした。 邦楽風に云えば13本調子に成るのだろう。
 要するにF管に成るのだが、このサイズのものは今までにも何本か作っている。 ただ、今回みたいに細いものは作った事が無いので、試行錯誤の繰り返しになる。 
 見栄えは悪いが、下側の笛が以前に作ったもので、それなりに使い道が有って、今までも結構活躍していた。
 比べてみるとその太さ(細さ)の違いが分かる。
130804-軽井沢-02

 上の笛は15、6年くらい前に作ったE♭の篠笛。 演歌系では何故かフラット系のキーが多いので、結構活躍しているのだが、充填剤の配合が悪かったのか、修正した箇所が未だに完全には固まっていない。 下側の黒いのはそのE♭を新たに作り直そうと用意している竹だ。
 歌口とヘッドコルク(?)は一応出来ているので、この状態でも音は出る。 残念ながら電動ドリルのセットを持ってきていないので、手もみの錐を使っての作業になる。 出来なくはないのだが、なにかと不便なので、この先をどうしようかと考え中。
130804-軽井沢-03

 仮設工房も夕方近く成るとこんな感じに成ってくる。 F管に成る予定だった笛は、少し細すぎると云う事が分かり、結局G管に変身しそうに成ってきた。 修正の為に重点したエポキシ剤の硬化待ちで、作業は翌日に持ち越しと云う事に成った。
130804-軽井沢-04

 そのソプラニーノ笛は途中で方針を変更、結局G管の篠笛と云う事で、一応基本的には完成した。 要するにF管として使うには細すぎたと云う事だ。 こんな風に製作途上で方向が変わってしまう事は時々だが有る。
 ケーナを作っているはずが、急遽篠笛に成ったり、ほぼ完成してから、指孔を全部埋めて、歌口を反対側にしたような事も有った。 それで結構成功している例もあるから、面白い。
130805-軽井沢-01

 これが歌口側。 歌口の直径(?)の長いほうが8.4ミリ、短いほうが7.7ミリ、歌口部分の外径が14ミリ、内径は約10ミリ。 唇の厚さとかも有るので個人差は有るが、わたしが吹ける笛としてはおそらく最小のサイズではないかと思われる。
130805-軽井沢-02

 これが現場で使い物になるか、つまり急な持ち替えの際などにちゃんと音が出せるかどうかは、実際にやってみないと分からないが、とりあえずこれで約2オクターブの音域はカバーできる。

カメラは IXY DIGITAL 10、Xperia GX を使用

please↓click

ブログランキングをよろしく!

テーマ:楽器の話 - ジャンル:音楽

  1. 2013/08/04(日) 23:52:18|
  2. 笛作り
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:10

チクワパンパイプ・音域拡大作戦

【パンパイプ音域拡大】
 チクワパンパイプの音域をもっと広げたいとはずっと考えていたのだが、材料に限界が有るので、そのままに成っていた。
 下の方は太めの管を繋ぐなどしてGの音まで作っていたのだが、上の方は細い管が無いので、今までのところはGまで、つまり実音で云うと下はト音記号の第二線のGから加線4本のGまでの2オクターブだった。
 竹チクワ純正にこだわるとこれが限界なのだ。

 ところで先月に成るが、10年以上開けたことが無かった天井裏の物置を見たらこんなモノを発見した。
 およそ美しくない画像で申し訳無いが、約40年前に採った竹で、細めのものばかり100本ばかりあるだろうか。  夏には軽く4、50度にはなると思われる天井裏に40年以上放置してあったのだから、これ以上ないくらい乾燥しているはずで、これは恰好のパンパイプの材料に成る。 音域の高いほうだったら篠笛やケーナも作れそうだ。
 試しに、これを使って上の方の音域を作ってみようと思いついた。
120330-材料

 ちなみに、これが従来の、つまりつい最近の Sada City の楽日まで使っていたチクワパンパイプだ。 「北の国から」のソロとコーダがこれを上下目一杯使って吹けるわけだ。
120330-パンパイプ-00

 従来の最高音、Gの管の外径が11ミリなので、それに続く太さ(と云うか細さ)の竹を選んで、5本に切る。 これで上のCの音まで出来た。
 このくらいの音域に成ってくると、ほんの1ミリ違っても半音、一音も違ってくるので、調整はかなり微妙に成ってくる。
 エポキシの詰め物で調整するのだが、ちょっと触っただけでもピッチが変わってしまうので、中々難しい。 それにぼやぼやしているとエポキシが固まってしまうので、時間との戦い(若干オーバー?)でもあるわけだ。
 ちょっと欲が出て、さらに追加してEの音まで付けたのがこれだ。 右の方の色が違っている部分が追加した管である。
120330-パンパイプ-01

 ところで1月にリハーサルで三郷に行った時に、江戸川河川敷で採ってきた葦をブログでも紹介したが、この下側に有る小さいほうが、その葦で作ったパンパイプだ。
 一応これで完成しているのだが、若干の問題点が有る。
 まず、上の方に行くと管が細すぎて、隣の管が一緒に鳴ってしまう事があって、実際に曲の中で使うのは少しばかり難しいと云う件。
 もう一つは管自体が薄くて柔なところが有るので、強く吹けない、大きい音が出せないなど。
 葦笛にこだわるのだったら、淀川や琵琶湖周辺に有ると云う太い種類の葦を探してみると良いのだろう。 余裕が有ったらやってみたいところだ。
120330-パンパイプ-02

 上のEまでと云うのがなんとなく中途半端な気がしてきて、この細い竹に関しては材料には不自由しないので、さらに上を追加したく成ってきた。 どうせならばちょうど3オクターブにしようか、と云う事に成って、さらに追加して、最高音がGに成った。
  この音というのは加線4本のGのオクターブ上、管楽器ではピッコロでしか出せない音域になる。
 これが3オクターブに成ったパンパイプ。 今までかなり余っていた横棒(名称が分からん)の両端が、一杯一杯に成ってしまった。 でも、こうして管の数が増えるとなんとなく見栄えがして、より楽器らしく見えてくるから不思議だ。
 これで、もしやろうと思えばの話だが、「北の国から」のテーマが今までより1オクターブ上でも吹けるように成った。 もっとも、甲高くて耳障りなだけで、あまり実用には成らないとは思うが(笑)
120330-パンパイプ-03

カメラは IXY DIGITAL 10、Sony NEX-5 を使用

please↓click

ブログランキングをよろしく!

テーマ:楽器の話 - ジャンル:音楽

  1. 2012/03/30(金) 21:11:03|
  2. 笛作り
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:20

チクワパンパイプ一応完成

5月10日
 さだまさしさんのツアー「予感+」が終わって一段落した後、取り組んでいたチクワパンパイプのグレードアップがほぼ完成した。

 何処が完成かと云われても困るところだが、ツアーが終わった段階ではGとCのスケールしか吹けなかったのが、必要な管を追加して、エニーキーOKに成ったと云う事だ。
 たかだか10本の管を追加するだけなのだが、面倒なのは低い管は太く、高くなるに従って細くなっていく、と云う原則が有るので、たとえばG#の管はAの管よりはわずかに太め、もしくは同じ、Gよりはわずかに細め、もしくは同じ、と云う風に、管を選ばなければいけない事と、下の方は長さが足りないので、管を繋がなければいけない。 おまけに数に限りがある材料の中から選ばなければいけないので、制約も大きい。
 これはその作業が始まる前の状態で、右側のものはGからGの2オクターブが、Gのスケール、つまり#が1個着いたキーの音階に成っている。
 左上の黒い箱状のものはちょっと旧式のチューナー、チューブはエポキシ系の接着材などだ。
110512-panpipe-03

 繋ぐ際にも、外径、内径ともになるべく同じ太さの管を選ばなければいけないし、その条件に合った物を限られた材料の中から選ばなければいけないわけだから、簡単ではない。 どうしても適切なものが無い場合は、とりあえず外径を合わしたら、内径の方は削って広げる事もある。 おまけに内部を削ると、けば立ったりして響きが悪くなるので、これを滑らかにする必要も出てきて、この広げると云う作業が結構面倒なのだ。
 長さ的には二本繋げば充分なのだが、ちょうど良い太さの竹が足りなくなって、3本繋いだケースもある。 竹を繋ぐと云うのは篠笛を作る時にもやった事が有る。 篠笛やケーナなどの場合は材質によってオクターブ関係などが微妙に影響を受ける事が有るが、それに比べると一本の管で一つの音しか出さないパンパイプの方が簡単だ。
110512-panpipe-01

 管を繋ぐのは、そのまま繋いでも一応はつながるのだが、やはり強度に問題がある。 なので、下のように、一方を凸状に斜めに削り、もう一方はなるべく同じ角度で凹状に削り、その両側ににエポキシ系の接着剤を付けて接合する。
 こうすると接着面が増えるので、かなり丈夫に成る。
110512-panpipe-02

 つなぎ方も、何度もやっているうちに要領を覚えたので、結構うまく繋がるように成ってきた。

 これが元から有ったGのスケールになったパンパイプ。 下、つまり左側から6本は管を繋いでいる。
110512-panpipe-05

 こちらが新しく作った管で、ちょうどD♭のペンタトニックのスケールに成っている。
 元の楽器がCのスケールだったら、ちょうどピアノの黒鍵に相当するG♭のペンタトニックに成るわけだ。
110512-panpipe-04

 G~Gの2オクターブの間が全て半音で埋まったので、合計25本。 この状態で、演奏する曲に合わせて、たとえばキーがCだったらF#の管をFナチュラルに差し替えればOKだ。
 横の固定用の竹が長いのは、将来もう少し細い竹が手に入ったら、この上をもう少し追加したいと思っているためだ。
110512-panpipe-07

 チクワの竹ではこれ以上太いものは望めないので、これ以下の音は無理だろう。
 ちょうどぴったりの箱が見つかったので、余った管はこうして持ち運ぶ事にした。
110512-panpipe-06

カメラは Sony NEX-5 を使用

please↓click

ブログランキングをよろしく!

テーマ:楽器の話 - ジャンル:音楽

  1. 2011/05/10(火) 23:59:59|
  2. 笛作り
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:9
次のページ

プロフィール

おっちゃん

Author:おっちゃん
約半世紀に渡り、スタジオミュージシャンをやっています

最近の記事

最近のコメント

★ 全記事表示リンク

全ての記事を表示する

月別アーカイブ

カテゴリー

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター

携帯用 QRコード

QR

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する