笛のおっちゃんのブログ

落書き帳に近い面もありますが、半世紀にわたり一応我家のメシのタネになっている様々な笛の話、下手っぴなデジカメ写真などなどをランダムにアップしています。

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こんにゃく座

 五月某日、世田谷三軒茶屋のパブリックシアターに行く。  こんにゃく座のオペラ「イヌの仇討ち、あるいは吉良の決断」を見る為だ。  長津田から田園都市線に乗り、三軒茶屋で降りると、綺麗な地下道を通って直接劇場のあるキャロットタワーまで行ける様に成っていて、 実に便利だ。  ビルの中には、住民票を発行するなど、区役所の出張所みたいなカウンターが有ったりして、世田谷区の施設なのか、 でなくても、区と関係のあるビルの様だ。  パブリックシアター、と云う名前からも、公共施設らしい感じがうかがい知れる。

 劇場内部は、欧米のオペラ劇場を圧縮した様な感じで、一階席も傾斜が付けられているので、 何処に座っても、見にくい、と云う事は無い様だ。  一番後ろの席でも、そんなに遠い、と云う感じはしないだろう。

 いつもはそうでもないのかも知れないが、気が付いてみると、劇場に入っている間、電気的なサウンドを聞く事が一切無かった。  いわゆる一ベル、二ベルと云われるブザーも無くて、代わりに係員、と云うより赤穂浪士の扮装の役者さんが、 ロビーを拍子木を打ちながら「間もなく開演です」と告げながら回る、最後に客席の一番前に立って、 普通は影アナでやる「携帯電話の電源を・・・」と云うアナウンスを生でする。  そんなに大きな劇場ではないし、鍛えた喉だから、これで充分だ。  事務的なアナウンスよりは、役者さんが身近に感じられて、うまいやり方だと思われる。  別の出し物の時だったが、劇中の扮装のままの役者さんが、プログラムなどを持って客席を売り回っていたりもしていた。

 劇中も一切PAの使用は無かったが、その為に聞こえにくいとか、言葉が分かりにくい、と云う様な事はなかった。  ただし、音響はイマイチの感がしないでもない。  コンサートホールの様な反響板が無いから、無理も無いのだが、楽器の音がちょっと貧弱に聞こえる。  歌とのバランスを考えれば、このくらいでも良いのかも知れないが、強弱ではなくて、ちょっとデッドな響きかな、 と云う印象は有った。

 時は、赤穂浪士の打ち入りの日、舞台は終始、上野介達が潜んでいる、吉良邸の隠し部屋でのやり取りで進められる。  それでいて、アリアあり、重唱あり、レシタティーボありの、オペラなのである。

 赤穂浪士が討ち入った、吉良邸の穴倉に隠れて居る吉良のご隠居さんの側から、討ち入りに至る経緯を見つめた、 と云う設定のストーリー。  御隠居の側室、家来達、女中達、たまたま忍び込んでいた泥棒、等を通して、夫々言い分を語らせる、と云う設定で、 赤穂側の人物としては、時々登場する無名の浪士二人だけで、普通だと主人公である大石主税等、赤穂側の有名人(?)は、 一切出て来ない。
 脚本は井上ひさし、作曲、林光、演出は米倉斉加年、なんかこのスタッフを見ただけでも面白そうな感じがしてくるが、 期待通り、中々に楽しむ事が出来た。

 当日たまたま屋敷に忍び込んでいて発見され、途中から登場する、新助と云う泥棒が中々重要な役を演じて、 世間一般の風評を上野介達に伝えたり、助言を与えたりもするのだが、この新助と上野介達とのやり取りが、中々面白い。  面白いと云っても、今までみたこんにゃく座の出し物の中では、腹を抱えて大笑い、と云うのではなくて、知的な面白さ、と云うか、 比較的大人向け、と云う感じがする。

 殿中で抜刀しただけで、自分ばかりでなく、家族、家来、赤穂一国がどう云う事に成ってしまうか、と云う思慮も出来なかった、 と云う事は、かなりの欠陥人間であった、と云う事になるのだが、世間はどうして赤穂に味方するのだろう、 至極当然且つ常識的な対応をした筈の自分達が、どうしてこんな目に会わなければいけないのか、と云う様なやり取りが、 たまたま忍び込んでいた泥棒と上野介の間で交わされたりするのが、なんともおかしいのである。

 ちなみに、まさか洒落で選ばれたのではないとは思うが、上野介役の役者さんが大石と云う名前だったのが笑えた。

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テーマ:演劇・劇団 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2002/05/26(日) 20:00:00|
  2. 演劇
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美しの里

昨年(2001)の秋だったか、暮れ頃だったか、南青山のKIMスタジオで、とあるアルバムのレコーディングに参加した事が有った。  作曲は黒石ひとみさん、わたしがやったのは、オカリナで1曲、パンパイプで1曲で、 いずれも、いわゆる癒し系音楽、と云う感じの曲だった。

 数ヶ月後、「LEGEND OF PEACH VALLEY/美しの里」というタイトルのアルバムが出来あがってきた。

020503_5-美しの里-01

  立派な絵本とセットに成っていて、同じタイトルの付いた絵本の方は、詩人で、画家でもある、 葉祥明さんの書かれた詩と綺麗な絵とで構成されている。
 録音は、1人づつのダビングだったので、どんなメンバーなのかも、よく分からなかったが、頂いたアルバムのブックレットを見ると、 わたしの他には、篠崎マサちゃん、チェロの堀沢さん、ハープの朝川さん、ギターのJean Passさん、 それにキーボードの西村ゆきえさん、と云うメンバーだった。
 レコーディングの時点で、KIMの伊藤さんから、もしかすると、これがライブと言うか、ステージの仕事に成るかも知れない、 と云う話を聞いていたのだが、やがてそのスケジュールが具体化して、五月の連休、2、3、4、5日と、滋賀県の信楽の方に行く、 と云う事になった。  メンバーは、前述の6人から、ギターを除いた5人である。

 3、4、5日はコンサート、2日はリハーサルで、午前の「のぞみ」で、京都まで行って、後はバスで、滋賀県甲賀郡信楽町桃谷、 と云うところまで、移動する。  そのマイクロバスの中で、なにやらBGMが流れていると思ったら、なんと我々が演奏した、例のアルバムである。  その後、美術館の中、レストランの中など、施設内のほとんどの場所で、その音楽が流れていた。  あのアルバムに収められた音楽は、ここではなにか特殊な意味を持つように成っている様だ。
 後で気が付いたが、アルバムのタイトル「PEACH VALLEY」と云うのは、この桃谷と云う地名から来ているのだろう。

 一日目、つまり到着した5月2日はリハーサルのみだが、3日からは昼間の公演だから、リハーサルが出来ないので、 この日のうちにまとめてしまわなくてはいけない。  夜、遅くまでリハーサルが続き、移動の疲れも加え、結局、この日が一番大変だった。

 コンサートは画家であり、詩人でもある、葉祥明さんの朗読、トークと、我々の演奏とで構成され、 最後は、アルバムにも入っている「奇跡の地」を全員で歌って、終る、と云う構成に成っている。
 なんせ5000人のホールだから、後ろの方の人には、遥か彼方のステージ上の人物は豆粒にしか見えないので、 左右に巨大なスクリーンが設置され、4台のカメラで撮った映像が映し出される。  話によると、このホールに入り切れない人達、約2000人は、別の会場で、この同じ映像を見て居るとの事。  これが3日間続く訳だから、合計約2万人が、鑑賞した事になる。


 曲目は全て、黒石ひとみさんのオリジナルで、アルバムに収録されたものばかりだが、編成の都合や、スタジオ録音では、 ダビングしたり、オカリナの音域の足りない部分を別録りしたりした部分は、他の楽器に割り当てる等、 ステージ用に書きかえられていた。
 学校回りの音楽教室なんかでよくやる、楽器紹介のコーナーもあって、私の場合はパンパイプの説明をしたり、 ケーナで「もののけ姫」のひとくさりを吹いたりしていたが、もののけ姫に対する反応を見ると、 如何にこのアニメがよく知られているかが分かる。  篠崎マサのお喋りバイオリンが、結構ウケていた。

 3日は、終了後、移動して、美術館(MIHO MUSEUM)を案内してもらった。  時間の関係で、常設展の方しか見れなかったが、エジプトやペルシャを初めアジア各国の出土品など、 おそらく、大変な価値の有るものなのだろう。  美術館、というよりは、博物館に近い感じがする。

 4日間の滞在で、感じたことは、広大な敷地、巨大で、なお且つ贅沢な作りの建物、何処へ行っても清潔なこと、 誰もが礼儀正しく大きな声で挨拶すること、など、色々あるのだが、一番強く感じたのは、食事の美味しい事である。
 話によると、ここの食品はすべて、自分たちの自然農法で作られているとの事。  農薬や化学肥料はもちろんの事、鶏糞、牛糞などの有機肥料も一切使わず、ひたすら、腐葉土のみで栽培されているとの事だ。
 そう云う素材のせいも有るとは思うが、それよりも、料理法、味付けが、なんとも云えずバランスが良いのである。
 特に目だった味付け、と云うのではなくて、普通の家庭料理の様な、さりげない感じの味なのだが、出される料理のどれをとっても、 これ以上有り得ないくらいに、見事にバランスのとれた味つけに成っていて、驚くばかりだった。
 特にすばらしかったのは、「豆腐」で、二日の夕食に出されたお弁当にこれが付いていて、メンバー全員が、 一切れ口にしただけで、感激してしまった。  美術館のレストランで「お握り膳」と云うのを食べると、この豆腐が付いている。
 自然農法で作られた大豆に、天然のにがりをつかって作られているのだそうだが、 このとろーっとした舌触りは、一口食べたら忘れる事が出来ない。  いわゆる冷奴状態で、出されるのだが、醤油が掛かっているだけで、薬味やかつ節など、一切ない、と云うより、要らないのだ。  実際は、醤油さえも、不要で、なにも付けない、いわばストレート状態でも、美味しく食べられるのである。

 2日はリハーサルで夜遅くなったので、お弁当だったが、3日はフランス料理、4日は中華料理のフルコースを御馳走になった。  いずれもホテルのレストランで、まともに個人で食べたら、かなりの額になると思われる。

  4日は、食事の後、思いがけないハッピーバースデーのお祝いをしてもらってしまった。  5日は終演後直ちに移動なので、一日前に、と云う事だったのだろう。  プロフィールに生年月日を入れておいたのを、見てくれたらしい。

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左から、黒石さん、KIMの伊藤さん、朝川さん、葉祥明さん、西村さん、
皆さんの視線の先には?
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MIHOミュージアムの駒井さん、腹話術を披露してくれた
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 実は、5日も、終演後理事長(美術館の館長)さんに美術館のレストランに呼んで頂き、ここでも、特製のケーキに蝋燭を点して、 再び御祝いしていただいた。

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  この時のケーキに載っていたイチゴがまた、色、大きさ、もちろん味も見事なもので、これも当然、自然農法とやらで、栽培されたのだろう。

 まあ、こんな感じで、結構ずくめのツアーだったが、個人的には、最後にちょっとミソを付けてしまった。  終演後、京都駅まで移動して、のぞみに乗るのだが、列車に乗った直後に、ハンドバッグを忘れたのに気が付いた。
 どうも、駅の指定券売り場か、弁当を買った所に置き忘れたらしい。  あわてて車掌を捕まえてその旨説明していたら、丁度近くに居られた葉さんが、見送りに気ていた人たちがまだ駅にいるから、 そちらに連絡した方が良いと云ってくれて、KIMの伊藤さんが、携帯で連絡をとってくれた。
 待つことしばし、無事見つかった、と云う連絡が入り、ひとまず安心。  結局、後日、そのバッグは、係りの人が、こちらに来るついでが有る、と云う事で、仕事場まで持ってきてくれる事になった。  おまけに、その際には、例のお豆腐のパックを頂くなど、なんとも恐縮の至りであった。

カメラは Epson CP-800 を使用
コンサートの写真はMIHOミュージアムさんからいただいたもの

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テーマ:ライヴレポ・感想 - ジャンル:音楽

  1. 2002/05/10(金) 20:00:00|
  2. コンサート、ライブ
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